全身性の血管炎を伴わず、中枢神経系の血管に限局して生じる血管炎
診断基準
Birnbaum J et al. Arch Neurol 2009;66:704-9. | |
definite: | 生検組織標本で血管炎を確認 |
probable: | 組織学的証明はないが、脳血管造影で蓋然性が高く、PCNSVに合致する異常なMRIや髄液所見がある |
検査所見
脳生検 | 小~中等径の髄膜・皮質脳血管に限局した血管炎(確定診断) ただし、感度の低さ(53%)と侵襲性が問題 病理学的には以下3病型に分類される
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脳血管造影 | 頭蓋内主幹動脈(large proximal vessel)傷害型…多血管に及ぶ狭窄・閉塞 末梢細動脈(small distal vessel)傷害型…画像上は異常を認めない場合もある |
MRI | 脳梗塞、実質・軟膜の造影効果、脳出血、腫瘍類似占拠性病変等 |
髄液検査 | 細胞数・蛋白の軽度増加 |
疫学
100万人あたり2.4人、平均発症年齢50歳、性差なしまたは男>女(報告による)
臨床症状
頭痛(63%)、認知機能障害(50%)、片麻痺(44%)、視野異常(42%) 等
Hajj-Ali RA et al. Lancet Neurol 2011;10:561-72; Salvarani C et al. Lancet 2012;380:767-77; Salvarani C et al. Medicine (Baltimore) 2015;94:e738.