1. 診療ガイドライン作成の背景と目的
診療ガイドライン(CPG)とは、患者さんと医療者を支援する目的で、系統的な手法により作成された推奨を含む文書です。ANCA 関連血管炎の診療ガイドラインは2011 年に作成されましたが、その後、治療法は進歩し、診療ガイドライン作成法も変化しました。さらに、非専門医を含む多くの診療科の医師がこの病気の診療にあたることもわかっています。そこで、「難治性血管炎に関する調査研究班(研究代表者:有村義宏)」では、このような状況を考慮しながら、日本のANCA 関連血管炎の診療レベルを標準化し、患者さんが日本全国どこでも同じような治療を受けられるようにすることを目的に、診療ガイドラインの改訂を行いました。