本例は、脳血管にアミロイドβ(Aβ)が沈着し、免疫反応を誘発することで肉芽腫性血管炎を生じたAβ関連血管炎(Aβ-related angiitis; ABRA)であった。
脳生検で血管炎の所見のあるPCNSVの約25%でAβ蓄積を認めるとされている。
Salvarani C et al. Neurology 2013;81:1596-1603.
【A】くも膜下腔には血管壁にAβ免疫染色陽性を示す血管を多数認める。
多核巨細胞に貪食されたAβの像を認める(右下拡大)。
【B】三層構造が保たれた血管ではAβは中膜平滑筋層外側から外膜に沈着している。
(【A】Aβ1-40, 【B】Aβ1-42に対する免疫染色)
小倉 礼ら. 臨床神経 55: 561-566, 2015.